本文へ移動

園のブログ

ブログ

「やってみたい!」が、またひとつお店をひらいた日 年長クラス

2025-11-28
はじめに
この活動は、突然始まったものではありません。

積み木がカウンターになり、寿司屋が生まれた日。
光や音が海になり、水族館が広がった時間。
物語が行事と結びつき、生活の中へ溶け込んでいった経験。

1学期から続いてきた「やってみたい!」を真ん中に置く日々の積み重ねがあったからこそ、
この日、空き箱の中の小さな“気づき”は、迷うことなく次の世界をひらいていきました。
空き箱の中に、もうお店があった
年間を通して取り組んできた空き箱製作。
ある日、その中にハンバーガー屋さんのポテトやナゲットの箱が混ざっていることに、ひとりの子が気づきました。

「これ、ハンバーガー屋さんじゃん」
「やりたい!!」

その瞬間、周囲の空気が変わります。

誰かが計画したわけでも、
大人が提案したわけでもありません。
“見つけた”ことそのものが、遊びの始まりでした。
世界をつくる準備―― 集める・考える・思い出す
「じゃあ、箱がいるよね」
「いっぱい集めないと!」

子どもたちは自然に空き箱を集め始めました。
その動きには、これまで何度も経験してきた
「お店屋さんごっこ」の記憶が息づいていました。

・何が必要だったか
・どうやって作ったか
・誰を呼んだか

言葉にしなくても、
身体と経験が覚えている様子がありました。
つくる ―― 本物みたいにしたい
箱が集まると、次は中身づくりです。

画用紙を手に取り、
ハンバーガー、ポテト、ナゲット、ジュースを一つひとつ形にしていきます。

「レタス入れたい」
「重ねたほうが本物っぽい」
「セットも作ろうよ」

“それらしくする”ための工夫が次々と生まれ、
誰に言われるでもなく、
子どもたちはもう**「お店の人の目」**で考えていました。
ひらく ―― ハンバーガー屋さん、オープン!
流れはとても自然でした。

「お店屋さんやろう」
「他のクラスも呼ぼう」

何度も経験してきた“招待する楽しさ”。
年少・年中の子どもたちを迎え、
年長クラスのハンバーガー屋さんがオープンしました。

「いらっしゃいませ!」
「こちらで注文どうぞ」
「セットですか?」

声のトーン、立ち位置、やりとり。
そこには、“ごっこ”を超えた社会的な役割を楽しむ姿がありました。
立場が入れ替わる ―― 保護者と一緒に
「おうちの人にも見せたい」

子どもたちのその言葉から、
参観日のあと、保護者の方にも披露することになりました。

この日は、
保護者が“お店屋さん側”、
子どもたちが“お客さん”。

「こうやって言うんだよ」
「それはこっちだよ」

いつもとは逆の立場で、
役割を伝える子どもたちの姿がありました。

やってきたからこそ、伝えられる。
遊んできたからこそ、共有できる。

そんな時間でした。
見えてきた育ち―― この活動が物語になる理由
このハンバーガー屋さんは、
単発の「製作」や「ごっこ遊び」ではありません。

・空き箱を見て、世界を想像できたこと
・必要なものを自分たちで考え、集めたこと
・何度も経験してきた「お店屋さん」の記憶を生かしたこと
・他学年や保護者へと世界をひらいたこと

そのすべてが、
「広がる世界」そのものでした。
おわりに
子どもたちは、新しいことを
“ゼロから”始めているわけではありません。

これまでの遊び、経験、物語を土台に、
次の「やってみたい!」を紡いでいます。

空き箱の中のポテトの箱は、
ただの素材ではなく、
次の章の入口でした。

この先もきっと、
何気ないつぶやきが、
また新しい世界をひらいていくことでしょう。
TOPへ戻る