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園のブログ

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秋川とうもろこしからはじまる「広がる世界」~見て・感じて・つくり出す子どもたちの学び~

2025-10-31
とうもろこし畑へ ― 学びの出発点
一面に広がる、青々としたとうもろこし畑。
風に揺れる葉がさらさらと音をたて、子どもたちは目を輝かせながら畑の中へ足を踏み入れました。

「わぁ〜!高いね!」「ここに実ができるの?」

農家の方が葉の間を指さしながら、「ここに小さな実がつくんだよ」と教えてくれると、
子どもたちは真剣な眼差しでのぞき込みます。

「ほんとにちっちゃい!」「これが大きくなるの?」
「おひさまの力かな?」「水も飲むんだよね!」

小さな発見やつぶやきが、次々と友だちに伝わっていきます。
それは、まさに“心が動く瞬間”。
地域の自然や人との出会いが、子どもたちの中で確かな“問い”を生み出しました。
地域の恵み”を感じるということ
見学先は、あきる野市の名産「秋川とうもろこし」の畑。
強い甘みと大きな粒で知られ、「とうもろこし街道」と呼ばれるほど街道沿いに直売所が並ぶ地域です。

この土地ならではの文化や暮らしを、実際に“肌で感じる”ことが、子どもたちにとっての学びの出発点。
「地域の食」が“自分たちの生活”と結びつくことで、
「食べものってどこから来るの?」「どうやってできるの?」という関心が自然に育っていきます。
見て、気づいて、動き出す
園に戻ってからも、とうもろこしの話題は尽きません。
「おうちでも育てられるかな?」「食べてみたい!」
そんな声から、食べ物探検隊の活動がはじまりました。

・6月、そら豆を剥いて“ふわふわのベッド”に驚き、
・とうもろこしの皮を剥いて“ザラザラの手触り”を楽しみ、
・ヤングコーンを見て“赤ちゃんとうもろこし”と発見する。
・落花生を向いてみると中はどうなっているのか。

触れて、匂いを感じて、会話を交わす中で、
“食材”は“教材”となり、子どもたちの世界を広げていきました。
さらに広がる探究 ― 玉ねぎの皮から旗づくりへ
「ほかの野菜も剥いてみたい!」
その延長で、給食に使う玉ねぎの皮を自分たちで剥く活動が始まりました。

「この皮、うすいね」「パリパリしてる」「いいにおい〜!」
そんな中で、ひとりの子がぽつりと。

普段から自由遊びで色水遊びから発想させて
「この色、水に入れたら出るかな?」

そこから、「色水を作ってみよう!」という新しい実験がはじまりました。
煮出してみると、水がほんのりオレンジ色に変化し、
「玉ねぎの色だ!」「すごいね!」と歓声があがります。

そして――
「この色で、運動会の旗を作りたい!」

子どもたちの声から、生活と行事がひとつにつながっていきました。
食べ物から“表現”へ
玉ねぎの色水を使って染めた旗は、子どもたちの個性がそのままに表れています。
染め上がった旗の印象を聞いてみると・・・
「ぼくは夕日の色みたい」
「わたしは金色の風!」

とうもろこし畑から始まった“食への探究”が、
色・形・表現へと発展し、子どもたちの中で**「感じる→考える→つくる」**の循環が育っていきました。
広がる世界 ― “遊びと生活の一体性”として
地域の文化と出会い、観察して気づき、興味が深まり、行動へと発展する。
この一連の流れは、草花幼稚園が大切にしている“遊びと生活の一体性”の実践そのものです。

効率的な「先取り教育」ではなく、
目の前の自然や地域との関わりの中で育つ、非合理で豊かな時間。
その中にこそ、子どもたちの感性と生きる力が育まれています。

とうもろこし畑での小さな「見たい!」から始まった学びは、
今も子どもたちの中で、次の「やってみたい!」へと続いています。
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